ナショナリズムなしょなりずむ 国家主義、民族主義、国粋主義、国威発揚
一般に、ナショナリズムの定義は、「自国民、自民族を重視する考え」とされている。民族や国家に対する忠誠心を内容としたイデオロギー、あるいは感情ともいわれる。いずれにせよ、愛国心と紙一重の問題で、20世紀後半から進んできたグローバリズムのアンチテーゼの側面もあり、9.11以降のアメリカではナショナリズムが台頭し、ヨーロッパでも極右政党が議会で躍進するなど、ナショナリズムが拡大しているという向きもある。
日本においても、在日韓国人に対するヘイトスピーチの問題や、スポーツの日本代表に対する過剰な応援など、ナショナリズムの芽は見られる。しかし、「愛国心」をベースにした自国民・自民族への誇りは必要だとする立場の人も少なくない。
歴史に範をとると、ナチスドイツの例など、ナショナリズムはしばしば戦争の原因ともなっており、ナショナリズムの台頭に伴う問題点もある。しかし、かつてインドや東南アジアでの独立運動が、欧米による植民地時代に終止符を打ったように、グローバリゼーションの行き過ぎに歯止めをかける役割を担うかもしれない。
一般にナショナリズムは、ナチズムや戦前の軍国主義の日本みたいに右傾化した思想とされているよね。でも、オリンピックやワールドカップのときは、みんなナショナリストになるように、ナョナリズムすべてが悪いとは思わない。だから、ナショナリズムの定義をしっかりするところから始めないといけない。
ナショナリストは、国土を愛し自国がより良くなるために行動する人たちであり、国際社会で唯我独尊を貫く姿勢とは別物。国際協調しながらも自国を大切にすればいいだけの話で、ナショナリズム自体は悪いものではない。ただ、ヘイトスピーチや街宣右翼みたいに、エスカレートしちゃうと意味合いが変わってくる。なんでも行き過ぎ、やりすぎは弊害をもたらすよね。