グリーンリカバリーぐりーんりかばりー Green Recovery
「グリーンリカバリー」とは、2020年初めから急上昇中のSDGs関連ワードで、直訳すると「緑の回復」。EU(ヨーロッパ連合)が掲げたポストコロナの一大経済復興戦略だ。
コロナ禍で大打撃を受けた経済を急速再建する施策として、これまでのコスト面重視な石油や石炭、天然ガスなど化石燃料依存の“20世紀型”からの脱却を目指す。さらに、これを機に再生可能エネルギー重視へと舵を切り、サステナビリティ(持続可能性)やレジリエンス(回復力)をアップ、地球温暖化を食い止めようとするのが骨子。
また、「脱炭素」を最大目標とし、まず発電方法はCO2排出の多い石炭・石油火力から早期に訣別、電力需要の大半を太陽光(メガソーラー)、風力で賄い、同時にEV(電気自動車)や水素の活用も強力に推進している。
EUはこの経済再建戦略に7500億ユーロ(約89兆円)の巨費で臨む意向で、盟主フランスは新型コロナ禍で不振のエールフランス‐KLM航空支援の条件として2024年までにCO2 50%削減などを言明、すでに動き始めている。
一方日本の場合、小泉進次郎環境相が早速会見の席などで「緑の回復」を掲げ始めたものの、政府や日本企業ともにグリーンリカバリーに対する反応は鈍いのが実情だ。
2020.9.11更新