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不正会計ふせいかいけい

「売上の前倒し」「費用の先送り」「資産・負債の評価替え」など、法人が財務諸表に意図的な虚偽表示を行う行為。計上すべき金額を計上せず、必要な開示を行わないこと。

「粉飾決算」と同義であるが、「不適切な会計処理」とは定義が異なる。不適切な会計処理は「意図的であるか否かにかかわらず、財務諸表作成時に入手可能な情報を使用しなかったことによる、またはこれを誤用したことによる誤り」と定義され、不正会計・粉飾決算は「不当または違法な利益を得るために他者を欺く行為を伴う、経営者、取締役等、監査役等、従業員又は第3者による意図的な行為」と定義されている。

仮に不正会計がなされ、発覚した場合、上場企業であれば、証券取引所から特設注意市場銘柄への移管や上場廃止といった措置がとられることもあり、ケースによっては刑事責任を追及されることもある。

不正会計がダメなのは社会人なら誰でもわかる話なんだよな。では、なぜそれが起こってしまうのかというと、忖度なんだろうね。誰かが指示したわけではなく、それぞれが会社や上司の立場を守ろうとして、少しずつ境界線を押し広めていき、気づいたら後戻りできなくなっている。

最初からステークホルダーをだまそうとして不正会計に足を踏み入れたわけじゃなく、目の前の事態を先送りしたい気持ちに負けてズルズルと沼に足を入れてしまい、抜け出せなくなるんだろう。

経営においても一度嘘をつくと、あとは嘘をつき続けるしかなくなるから、最初の嘘をつかないようにするのが重要だ。

僕は「Too big to fail(大きすぎて潰せない)」に反対しているから、東芝に問題があって経営が破たんしているんなら倒産させるべきだと思っている。倒産で苦しんでいる人はたくさんいるのに、なぜ大企業だけが国民のお金で救済されるんだ! 潰すか潰さないかの判断は誰がして、基準はどこにあるんだ!

 2018.1.17更新

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