グレート・ファイアウォールぐれーと・ふぁいあうぉーる 金盾(きんじゅん)、GFW
Google系、SNSはほぼ全滅の鉄壁検閲システム
中国政府がインターネット規制に用いている検閲システム。1993年に情報化・電子政府化に向けた「金字工程」と呼ばれる国家戦略の一部として計画され、1999年から導入を開始、2003年には基本的な検閲システムが完成したとされている。
中国政府に批判的な団体や天安門事件など政府当局にとって都合の悪いニュースを扱うウェブサイトをはじめ、アダルトサイトなど多くのウェブサイトが、グレート・ファイアウォールによって監視されており、中国国内からアクセスを試みると通信が遮断される。
FacebookやTwitter、LINE、InstagramなどのSNS、Google検索、Googleマップ、Gmail、YouTubeなども基本的には中国国内で使えない。中国の人々は「百度(バイドゥ)」と呼ばれる検索エンジンや、LINEとほぼ同じ機能を持ったメッセンジャーアプリ「微信(ウェイシン/WeChat・ウィーチャット)」を使っている。
「ファイアウォール」とは、特定の内部ネットワークを不正アクセスから守る仕組みのことで、グレートウォール(万里の長城)をもじって、グレート・ファイアウォール(防火の長城)と呼ばれている。中国では「金盾(きんじゅん)」とも。
市民が熱狂して国家に歯向かうのを極度に恐れている
中国に行ったことがある人ならわかると思うけど、LINEができないのは大変困る。日本との連絡が取れなくなる。国家運営のためかもしれないけどさ、今や世界中の人々が中国で活動しているんだからさ、もう少し寛容になってくれないかなあ。
「天安門事件」や「アラブの春」みたいに、市民が熱狂して国家に歯向かうのを中国は極度に恐れている。だから、グレート・ファイアウォールみたいなシステムで、情報を検閲して規制しないといけないんだよ。
中国人はよく平気だと思う。昔から管理・統制の厳しい国だから、国民も慣れているんだろうな。「バイドゥ」での検索も「アリババ」での決済も、すべて国家が情報として握っているだろうけど、検索データを握られていたからといって、国家転覆を企てているような人以外は、別に実生活に影響はないと考えるんだろう。