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定年ていねん 定年退職

年金受給の引き上げとともに上がる定年年齢

企業で働く人が一定の年齢に達したことを理由に、退職、または雇用契約を終了させることを定年という。

日本では長い間、60歳というのが定年年齢の主流であった。しかし、1985年~2000年にかけて厚生年金保険法が改正され、厚生年金の受給年齢が段階的に60歳→65歳に引き上げられるなか、少子高齢化による労働力不足から定年年齢を65歳に引き上げた企業もある。

2013年に施行された「高年齢者雇用安定法」では、企業に対して「65歳までの定年の引上げ」「(希望者全員を対象に)65歳までの継続雇用制度の導入」「定年の廃止」のいずれかの措置を実施する必要を定めている。

企業が定年制を導入する場合には、就業規則に定める必要があり、60歳未満を定年とすることは法律によってできない。国家公務員、地方公務員の定年は原則60歳と定められているが、政府は、2021年度から3年ごとに1歳ずつ延長し、2033年度に65歳とする方向で検討しているほか、内閣府の有識者会議も公的年金の受給開始を70歳以降にできる仕組みづくりを提言している。

なお、被保険者として一定期間労働した65歳未満の失業者であれば雇用保険(基本手当)の受給資格があるため、仮に60歳で定年退職した場合、雇用保険を受給しながら再就職先を探すことができる。

雇用において年齢を理由にした差別を禁止しているアメリカでは、雇い入れや労働条件に年齢の条件を入れることができない。そのため、「60歳になったら会社を辞めてもらう内容の契約をする」といった定年制度もない。定年制が許容されているのは、公共交通機関の業務や警察官、消防士など、公共の仕事に従事している人だけ。カナダやイギリス、オーストラリアなども、同じく定年制が禁じられている。

定年は国ではなく、企業と従業員で決めればいい

年金支給開始も定年と同じ60歳だったころは、退職金と年金で第2の人生が始められた。けれども年金支給年齢 が65歳に上がった今(2021年以降は全員が65歳~に)、定年が60歳のままだと60歳から65歳の5年間は無収入になってしまう。60歳以上の高齢者も働ける環境作りは必要だった。

退職金も十分な額をもらえる可能性は低いだろうし、核家族化が進んで子どもたちと同居している人も少なく、定年後も再雇用などで働くのが一般的だよね。

平均寿命が延びているし、60歳でもまだまだ元気な人はたくさんいる。60歳で引退したいと考える人も少なそう。そういうなかで定年が繰り上がるのは反対ではない。でも、国から言われる筋合いはないんだよね。企業が従業員と契約を結べばいいだけの話。

就業規則に定年の年齢を記載しなければならず、しかも60歳未満は禁止。今後はその年齢が65歳になり、70歳になるという話だが、就業規則に記載する定年は60歳のままで、あとは企業と従業員の話し合いで再雇用を決めるべき。

年金支給の問題や労働力確保の観点から、政府としてはできるだけ働いてほしいんだと思うけど、就業規則に70歳定年を記載させるのは違うだろう。

 2019.8.20更新

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