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欧州難民危機おうしゅうなんみんきき

2015年にヨーロッパ諸国に中東やアフリカなどから難民(違法移民)が殺到した社会事象。難民の大量流入により、急速な治安の悪化が社会問題となる一方で、移民反対派による放火事件など過激なテロ行為も発生するなど、ヨーロッパ諸国で難民の流入が大きな問題となった。

国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)の発表によると、2015年に地中海やヨーロッパ南東部を経由してEUへ向かった難民の数は、2014年の2倍以上にあたる100万人を超えた。

シリア、エリトリア、アフガニスタン出身者などのように戦火を避けるため母国を離れた人々もいれば、貧困や失業から逃れるため経済難民となった人もいる。

2015年夏に大量の難民がEUを目指した原因として、マケドニア共和国政府の難民政策の転換が挙げられる。

以前は難民の国内通過を禁止していたが、2015年6月初旬から、3日間の入国許可を出すようになり、合法的にマケドニアの交通機関、道路の使用が可能となった。

これにより、安全でコストの安いトルコ~ギリシャルートを選択しやすくなり、5000~6000ドルと見積もられていた旅費は、2000~3000ドルに抑えることができるようになったという。

また、ドイツのメルケル首相が難民への仮居住許可の発行を請け負うなど、ドイツが難民を歓迎する旨を発表したため、多くの難民がヨーロッパへ殺到した。

スウェーデンやドイツで性的暴行事件が起こるなど、治安の悪化が一番の問題とされている。

アメリカでも移民は大きな政治的課題で、トランプ大統領がメキシコとの国境に壁を作ると言っているのは、欧州難民危機を見てアメリカでも対策しなければいけないと思ったのがあるんじゃないの。

ただ、難民問題については、日本人は正しく理解できない。周りを海に囲まれた島国だから勝手に侵入されることも少ないし、長く移民を受け入れてこなかったから、難民が来るとどんな不利益を被るのか知らない。

昔の難民といえば、政治難民が主流だった。カンボジアでは、ポルポト派に追われた人たちが、小さな船で海にこぎ出し日本に着いた。

ボートピープルと呼ばれた彼らは、亡命を希望する政治難民だったけど、欧州難民危機でEUに殺到した人の大半は経済的な困窮が原因で祖国を離れた人たち。

難民を受け入れる側として、政治難民と経済難民では、印象が異なるというのもあるだろうね。

 2018.02.06更新

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