アクティビストあくてぃびすと 物言う株主
自身が保有する株式を裏づけに、投資先企業の経営陣に対して積極的に提言を行う投資家をアクティビストと呼ぶ。日本語で「物言う株主」といわれるように、業績低迷が原因で株価が割安になった企業などに対し、コスト削減や経営陣の交代、事業の選択と集中などを要求し、経営改革を働きかける役割を果たす。また、M&Aに関わる投資ファンドのうち、株式の保有に止まらず、企業価値の向上を目指して積極的に活動するファンドを指して「アクティビストファンド」という。
2008年のリーマン・ショック以前は、村上ファンドのように企業に対し増配や自社株買いを要求し、最終的には高値で保有株式を売り抜けて短期的な利益を稼ぐことを目的とするアクティビストファンドが大半だったが、近年は企業経営陣との対話を通じて経営改革を実現させ、企業価値を増加させることで中長期的な利益を志向しているファンドも増えている。
“村上ファンドのせい”と言えば申し訳ないけど、負のイメージが付きまとっている言葉だよね。でも、企業に対して株主が意見を述べるのは健全な権利。株式会社は株主のものだから。自分の持ち分の範囲内では権利があるんだから、どんどん意見は述べるべきなんじゃないかな。
日本人の株主は、今まで発言しなさ過ぎた。銀行や生命保険会社といった日本の機関投資家も、投資先に何も言ってこなかった。持ち合いなどという利益相反のことをしていたからね。彼ら機関投資家の背後にも株主や契約者がいるにもかかわらず、だ。会社の利益を最大化するためにベストを尽くさない企業の経営者は、仕事を放棄しているみたいなもんだよ。
最近ようやく、反対票を投じる機関投資家も出てきたみたいだね。無能な経営者は株主が切ればいい。緊張感を持って会社を経営するには、アクティビストも必要な存在だと思う。