コンプライアンスこんぷらいあんす 法令遵守
「命令、要求に従う」の意味で、通常、「法令遵守」といわれる。企業の法律違反、不祥事が相次いで起こるなか、法律や倫理に則した企業活動を指す語として一般的となった。コンプライアンス違反は、企業のブランドイメージを大きく傷つけ、売上の減少や損害賠償請求につながるなど、企業にとって命取りとなる事態を招くことも。
2006年以降、コンプライアンスを徹底させるべく、課徴金減免制度の導入するなど独占禁止法改正が改正され、公益通報者保護法も施行された。また、企業の取り組みとしては、社内ルールの確立、業務マニュアルの作成、社員教育、コンプライアンス委員会の設置などが行われている。
身近なコンプライアンス違反例は、「顧客の個人情報流用」「代理者による書類への形式的な押印」「プライベートでの飲食を取引先との接待費として処理」などが挙げられる。
いつから使いはじめたのかな、この言葉……。僕が社会に出たころは使われていなかった。現代社会は、すべての面で複雑かつ高度になっているから、法律やルールの網の目をうまくかいくぐれば利益を出せるようになっている。法律やルールを破ったときの利益が大きくなっているから、社会全体でコンプライアンスを重視するのかもしれないね。
でもこのコンプライアンスという言葉、個人的に好きじゃない。「ルールを守りましょう!」という話は幼稚園で習うことで、社会に出て働いているいい大人に対して使う言葉ではないよね。世の中全体が「人間は悪いことをするもの」という性悪説で考えるようになっているのが、コンプライアンスを重視する一因なのかもしれない。