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シビリアンコントロールしびりあんこんとろーる 文民統制、政治統制、文民優越

つまりは国民による軍隊の統制

軍に籍を置いていない、つまり現役の軍人ではない“文民”が軍隊を統制すること。要するに、民主主義にのっとり国民が選挙で選んだ政治家(国会議員や大統領)=「政治」が軍事も最終決断するという考え方。日本国憲法において、選挙により選出された国民の代表である内閣総理大臣や国務大臣は文民でなければならないとされている。

シビリアンコントロール下にある現在の日本において、法の支配と民主主義を尊重する立場から、自衛隊は軍事の専門家としての役割に特化し、政治判断に立ち入らないとしている。また、自衛官は国民の一人として投票権を行使するが、政治的中立性や非党派性を保つべきとされ、自衛官が政治的活動を行い、政治的意思表明を行うには、除隊が必要とされている。なお、元自衛官は文民であるとされ、国会議員になることができる。

かつての日本には、自衛隊を管理・運用する防衛省内で、背広組の官僚が制服組の自衛官より上位になる「防衛参事官制度」なる制度があった。しかし、文民である防衛大臣の下に属する“文官”、つまり国民が選挙で選んだわけでもない官僚が自衛隊に強い影響力を持つことから、「“文官”統制ではないか」との疑念が起こり、シビリアンコントロールが阻害されるとし、2009年に廃止された。

その代わり、政治任用者(大臣など)、文官、自衛官の3者が審議し、防衛大臣の政策決定及び緊急事態対応を補佐する「防衛会議」を法律によって設置。防衛大臣を議長に、官僚(文官)である防衛省の官房長や各局長と、自衛官(武官)である統合幕僚長、陸上幕僚長、海上幕僚長、航空幕僚長、情報本部長らが委員として参加する。

シビリアンコントロールについて、首相や大統領を軍隊の最高指揮官にすることだとの誤解もしばしばみられるが、シビリアンコントロールの主体は、立法府(国会)であり、つまるところ国民による軍隊の統制を意味する。

北朝鮮やかつてのイラクのように、国家元首が軍隊を管理下においても、国民によるコントロールがない場合は、シビリアンコントロールが機能しているとはされない。

機能させたいなら自衛隊は国防軍だと憲法に明記を

日本でシビリアンコントロールを議論するのはおかしな話だよね。だって、自衛隊は軍隊ではないんでしょう。パチンコはギャンブルじゃないとか、ダブルスタンダードが多すぎるんだよ、日本は!

シビリアンコントロールを機能させたいなら、自衛隊は国防軍だと憲法に明記しないといけない。そうしないと、「自衛隊は軍隊ではないから政府のコントロール下に置かれる必要はない」と論理の飛躍を起こしかねない。

戦前の日本の「統帥権」(天皇の権利・能力に属し、行政からは独立していた)だって、天皇が開戦に反対していたのに、統帥権を盾にとって軍部が政府のコントロール下を離れて暴走したんだから。

南スーダンの日報隠ぺいは、いろいろ問題をはらんでいるよね。戦闘があったなら戦闘があったと報告すべきで、自衛隊には報告したくない理由は存在しないはず。「戦闘はない」ともみ消したいのは政治の問題だからね。

もし、政府から日報を破棄するように指示があったなら、政府の国民に対する裏切り行為。政府の指示がないにもかかわらず現場の判断で日報が破棄されていたなら、シビリアンコントロールの観点から言えば大問題。自衛隊が派遣されている現地でどんな行動をしているのか、国民が把握していないことになる。

 2018.06.08更新

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