拉致問題
日本政府は「全員が生存しているとの前提で対処する」
1970年代~1980年代にかけて、北朝鮮の工作員などにより、日本人が北朝鮮に拉致された問題。日本政府が認定した拉致事案は12件で、拉致被害者は17人。
2002年9月17日に小泉純一郎首相が北朝鮮の平壌(ピョンヤン)を訪問し、金正日(キム・ジョンイル)朝鮮労働党中央委員会総書記と会談した際、北朝鮮政府側は13人(男性6人、女性7人)について、日本人拉致を公式に認め謝罪。蓮池薫氏ら5人の拉致被害生存者は、一時帰国を条件に2002年10月15日に日本へ帰国した。
日本政府は世論や拉致被害者家族会の要望などにより、一時帰国した被害者を“北朝鮮へ帰す”ことを拒否し、5人の家族の帰国も要求する方針をとった。
2004年5月22日、小泉首相は2度目の平壌訪問で北朝鮮側との会談を行い、蓮池・地村夫妻の子どもたちが祖国である日本へ帰国した。
日本政府が認定した拉致被害者のうち、帰国した5人を除く残りの12人について、北朝鮮政府は「8人死亡、4人は入境せず」と主張しているが、日本政府は「全員が生存しているとの前提で対処する」との立場をとっており、「拉致問題の解決なしに国交正常化はありえない」としている。
小泉首相が拉致被害者を取り返してきたときは支持率が跳ね上がった
金正日総書記が日本人の拉致を公式に認めたけど、帰国した5人以外は死んだと言っているんだよね。でも、日本政府は全員生存している前提で話をしているんでしょう。それでは永遠に解決しないよ。
仮に生存していたとしても「死んだ」と公式に言った以上、実は生きていましたとは言えないだろう。嘘をつき通すに決まっている。北朝鮮側からすれば、事実を明らかにして問題を解決するメリットは何もない。なおさら解決しない。
ただ、安倍首相としては、解決したい問題だろうね。かつて、田中真紀子外相のクビを切って支持率が下がった小泉首相が、北朝鮮へ電撃訪問して拉致被害者を取り返してきたとき、支持率が跳ね上がったからね。
安倍首相もモリカケ問題で追い詰められつつある現状を打開する、起死回生の一発として拉致問題解決は考えているはず。でも、日本は打つ手がない。北朝鮮が嘘をついていたと自白する以外に進展しようがない。アメリカが本腰を入れて解決してくれるとも思えないし。
それにしても、ひどい話だよね。横田めぐみさんなんて拉致されたとき、13歳だったんだよ。両親の思いを考えると、北朝鮮の罪は計り知れない。誰もその罪を償っていないだから、拉致問題はまだまだ続くと思う。