政治献金せいじけんきん
政党や政治家に対して、政治活動に必要な資金を提供する目的で行われる寄付。政治資金規正法では、企業や団体から政党・政治資金団体への献金に関し、上限を年間750万円以内~1億円以内(資本金や組合員数で異なる)と定め、政治家個人や資金管理団体への献金は禁止している。
個人は、2000万円の枠内で政党・政治資金団体への献金が可能で、資金管理団体やその他の政治団体への献金は上限150万円となっている。
また、政治資金規正法は献金に関する収支の公開を求め、公職選挙法でも公職候補者への献金についての報告と公表を義務づけている。
政治資金団体「国民政治協会」を献金の受け皿にしている自民党は、2007年の30億円をピークに企業・団体献金が減少し、野党時代には13億円まで落ち込んだ。しかし、政権に復帰して増加に転じ、2016年分は23億2000万円。
政治資金を規制するのも悪いことではないけれども、現行の法律・制度には抜け穴が多すぎる。例えば、最近の話だと、選挙区で線香 を配って問題になった人がいるけど、「政党支部が配ったもので、個人名が入っていないからOK」みたいな論法でしょう。 この「政党支部」というのが大きな抜け穴なんだよ。
企業・団体献金も、政治家個人にはできなくても政党支部ならOK。でも、地元選出の議員が政党の支部長を務め、政党支部を私物化していたら、個人への献金と何ら変わらないよね。
また、政党支部に政党支部長個人のお金を集めて子どもにポストを引き継げば、相続税を払わずに相続させることができてしまう。父親の資金力や組織力を使って政治活動を始められるわけだ。だから、2世、3世議員がたくさん生まれ、国会議員が世襲制みたいになってしまっている現実もある。