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生活保護せいかつほご 生活保護制度

生活に困窮する人に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障しながら、自立を助長する制度(厚生労働省HPより)。

生活保護は世帯単位で行われる。生活保護を受けるためには、[1]世帯員全員が働けない、[2]預貯金や売却できる土地・家屋などの資産が無い、[3]年金や手当など他の制度で給付を受けられない、[4]親族から援助を受けることができない、といった要件がある。

条件に当てはまる世帯のうち、収入が最低生活費に満たない場合、最低生活費から収入を差し引いた差額が保護費として支給される。そのため、支払われる金額は受給者によって異なり、食費・被服費・光熱費といった日常生活に必要な費用と、定められた範囲内の金額で家賃が実費で支給される。

医療サービス・介護サービスの費用は、本人負担無しで医療機関・介護事業者に直接支払われる。食費や光熱費にあたる「生活扶助」の支給水準は5年に1度、見直される。

全国で生活保護を受けている世帯 は2016年12月時点で、164万205世帯と過去最多。1人暮らしの高齢者世帯の増加が主な要因で、受給者数は214万5667人。生活保護の相談・申請の窓口は、市、区あるいは、町村部では都道府県が設置する福祉事務所の生活保護担当である。

2017年1月、小田原市 の福祉健康部・生活支援課の職員が、士気を高める目的で「HOGO NAMENNA(保護なめんな)」「私たちはあえて言おう。不正受給をするような人はクズであると」などと英語で書かれたジャンパーを着用して生活保護世帯へ訪問していたことが発覚し、「生活保護世帯を威圧している」と批判が殺到、市が謝罪するに至った。

行き過ぎた施策であったことは確かだが、一方で不正受給者は存在し、小田原市では2007年に職員が不正受給者に刃物で切りつけられる事件が起きていたことからも、生活保護受給者ではなく、不正に対する憤りがあったことは察するに余りある。

社会には、生活保護のようなはある程度のセーフティネットは必要だと思うが、税金で賄っている以上、なるべく効率の良いシステムでコストがかからないように制度を運営してほしい。

生活費の給付だけでなく、生活自立支援センターや職業訓練校などと協力して、自立を促すような取り組みを強化すべき。そのためには、生活保護受給者が共同生活をできるような施設を作ってもいいのではないかな。 空いてる市営住宅が全国にたくさんあるでしょう。

一個所に集まってもらって、自立プログラムを受けてもらえば効率的。そうすれば、不正受給の防止にもつながると思う。独居老人問題の解決にもつながりそう。

 2018.2.26更新

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