放射性廃棄物ほうしゃせいはいきぶつ
放射能を含んだ廃棄物。中でも原発から出る“核のゴミ”と呼ばれる使用済み核燃料(高レベル放射性廃棄物)の処理・廃棄に関して、日本では使用済み核燃料を再処理して核燃料として使用する「核燃料サイクル」も試されているが、2000年に成立した「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」(最終処分法)に基づき、地下300m以深の安定した地層に処分する方針。
2017年7月28日、経済産業省は“核のゴミ”の最終処分場の候補地となり得る地域を示した「科学的特性マップ」を公表し、日本の基礎自治体約1750のうち、約900が安全に処分できる可能性が高い地域にあたるとした。しかし、原子力発電環境整備機構(NUMO)が、処分地選定調査を受け入れる自治体を2002年から公募したが、2007年に高知県東洋町が調査に応募するも住民の反対で取り下げて以降、応募する自治体は現れず、2015年に方針を改定。「科学的特性マップ」を公表した上で、国から調査を申し入れることにした。地元の理解を得て最終処分地を決定するまでの道のりは遠い。
最終処分場が近くにあったら、反対派にとっては原発よりも嫌だよね。でも、放射性廃棄物の最終処分は、日本が正面から取り組まないといけない問題。先進的に取り組んでいるフィンランドのオンカロとは違い、日本の地層には岩盤が少ないため、最終処分場を探すのに苦労するという話も聞いている。
最終処分場になる場所の住民には、正当な対価と引き換えに理解してもらう必要があるとはいえ、お金だけで解決できる問題とも思えないし、決定するまでは大変な道のりだろうなあ。
放射性廃棄物の問題でしばしば取り上げられるプルサーマルは、エネルギー資源を持たない日本にとって、永遠に燃料を生み出す夢の技術。だけど、ある政治家に聞いた話だと「現状では技術的に実現は難しい」とのこと。だからこそ、最終処分場の話は進めなければならないよね。原発がある限り放射性廃棄物は必ず出るわけだから。