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監査法人かんさほうじん

会計監査を武器に企業の公正な事業活動を促す

5人以上の公認会計士が集まって設立された法人で、企業の会計監査を行う。

企業の経営者は、株主や取引先などのステークホルダーに対して、業務や会計などに関する情報を公開・報告する義務がある。公開された情報の中でも、特に会計に関する信頼性を担保するのが、独立性を保った外部監査としての公認会計士や監査法人による会計監査だ。

財務書類を監査または証明する公認会計士は、財務諸表監査を独占業務としている。財務諸表監査は、企業の作成した財務諸表が、企業会計の基準に準拠し、財政状態、経営成績、キャッシュフローに関して、適正に表示しているか監査人が監査証拠に基づいて判断した結果を意見として表明すること。

会社法上の大会社や金融商品取引法における上場会社は、公認会計士によって行われる財務諸表監査が義務付けられており、企業から独立した立場において、財務に関する情報の信頼性を確保することにより、企業の公正な事業活動、投資者・債権者の保護を目的としている。

企業の監査に関しては、「監査役」「公認会計士」「内部監査人」によって、それぞれの立場から三様監査が行われている。

会計上の心強い存在だが監査は厳しい

EY新日本、あずさ、トーマツ、PwCあらたが4大監査法人とされているけど、東証一部に上場するには4大監査法人でないと上場基準を満たさないとされる場合もあるほど、4大監査法人が会計監査では大きなシェアを誇っている。高額の監査料を取られるけどね。

東芝の不正会計の問題などもあり、監査法人に対する金融庁の対応や世論が厳しくなって監査法人もピリピリしているよね。不正が発覚すれば、何十億円と罰金を取られることもあるから。昔は企業のパートナー的な存在であったけど、今はすごく厳しい。

もちろん会計上のアドバイスをしてくれる心強い存在であるのは今も変わらないんだけど、監査は厳しくなっている。監査法人の会計監査が厳しすぎるから、MBOをして上場廃止にする企業もあるって聞いたことがある。上場廃止すれば、4大監査法人でなくても、もっと小さな監査法人に頼むことができるからね。

コーポレートガバナンス・コードやスチュワードシップ・コードで企業経営に関する監視の目が厳しくなっているため、監査法人だけでなく「監査役」も責任を負うようになって変わった。企業不祥事が発覚すると監査役も責任を追及されるからしっかり仕事しないとね。

 2018.6.8更新

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