地方創生ちほうそうせい
消滅に向かう地方を救う国家的プロジェクト
地方自治体の人口減少や雇用減少に歯止めをかけ、それぞれの特徴を生かした豊かで魅力ある地域づくりを目指し、第2次安倍晋三内閣が掲げた政策のひとつ。
2014年9月、首相を本部長とする「まち・ひと・しごと創生本部」を設置し、ローカル・アベノミクスを打ち出した。「RESAS(地域経済分析システム)」の提供、創生に意欲的な5万人以下の市町村への人材支援制度、地方創生関係交付金の導入などを行っている。
内閣府は地域活性化伝道師の派遣、地域創生コンシェルジュの設置、地方創生カレッジ事業などを展開し、“稼げるまちづくり”を目指すとしている。地方創生の成功事例は、政府広報のホームページにカテゴリー別、都道府県別に掲載。
2015年に日本創成会議の座長である増田寛也氏が試算・発表した、通称「増田レポート」ば、全国約1800市町村のうち約半数にあたる896市町村が、2040年までに少子化の進行に伴う人口減少によって存続が困難になる自治体「消滅可能性都市」であると予測。人口が多い都市部も例外ではなく、東京23区では豊島区、神奈川県では三浦市など8自治体、大阪市での中央区など4区も消滅可能性都市にリストアップされている。
補助金は乗数効果を考えて実りのあるアイデアに投入を
国家戦略特区と規制緩和をうまく利用して、地方創生がうまく機能しはじめている例はあるようだね。成功している事例を研究して、それぞれの地方の特性を鑑みながら、努力を続けてほしい。そうしないと東京一極集中や少子高齢化が加速する。消滅可能性都市や限界集落の問題もあるしね。
ただ、政策としては単なる補助金、助成金のバラまきにならないようにしてほしい。補助金はちゃんと乗数効果を考えて、実りのあるアイデアに資金を投入してほしい。人材や知恵が足りなければ、政府に頼めばサポートする制度は整えている。「RESASはスゴイ!」と小泉進次郎氏が力説していたよ。だから、地方創生を昔みたいな単なる公民館づくりにしてはダメだよな。地方の人たちのアイデアが求められている。